水族館を支える機器の話 -サンゴの照明編―
水族館には、生き物たちを健康に飼育するために様々な設備があります。
そんな中から、今回はサンゴを飼育するために使用している照明機器のことについてお話したいと思います。
足摺海洋館では、高知の海に見られるサンゴの仲間を展示している水槽があります。
サンゴには様々な種があり暮らし方も様々なのですが、竜串の海には、見残し湾のシコロサンゴをはじめ、ミドリイシの仲間など、浅い海に暮らし、石のような骨格を持つ有藻性石サンゴ類と呼ばれるサンゴたちが暮らしています。
この仲間は、体内に褐虫藻と呼ばれる藻類を共生させているため、強い光を必要とします。
そのため飼育する際には、強力な照明が必要なのですが、時代と共に照明機器も進化しています。
旧足摺海洋館では、メタルハライドランプという電球を使用した照明で、高出力で巨大な電球を使用したものでした。
そして、SATOUMIでは、LED電球を使用したサンゴ用に開発された照明が使われています。
しかも、タブレットを使用して様々な設定ができ、水深や色合い、強さなど、細かく操作ができるのです。使いこなすのも大変なのですが、この照明でサンゴたちがどのように成長していくのかとても楽しみです。 N.K