海の中と寒波
まだまだ寒い日が続いていますが、ここ竜串でも寒波の影響で先月には積雪も見られました。
そんな中、先日、サンゴの調査のために桜浜の海に潜りました。水温は16℃とこの辺りでは低い水温となっていましたが、この季節は透明度が良い日が多く当日も海中がきれいにみえていました。
さて、今回の観察では所々、白くなったサンゴが見られました。特に、岩礁の上部に成育した浅い所のサンゴに、いくつか白いサンゴが見られ寒さのために死んでしまったのではないかと思われます。
・水面に近い部分に白くなったサンゴが見られる。 |
この時期の大潮では夜間の干潮時がとてもよく引くため、浅い所に成育するサンゴは特に低温にさらされてしまったようです。特に今期の最強寒波と呼ばれ、この竜串でも積雪が見られた1月24日は深夜1時39分にマイナス31㎝の大潮の干潮であったため、サンゴにとっては悪い条件が重なってしまったようです。
・白い部分は死んで骨格だけとなっている。 |
暖かい海に成育するサンゴは低水温に弱く、この海に暮らすサンゴたちにとって、冬を乗り切るのはちょっと大変なようです。さらに夏には高水温が続くと白化してしまったり、台風の大波で割れてしまったりと、サンゴの暮らしは中々に厳しい世界なのかもしれません。 N.K